2012年07月06日

『謎の彼女X』第13話感想

 やっぱり、この作品については、書いておかなければならないだろう。


 『謎の彼女X』は、突飛な設定と、ベーシックな物語が、うまく結びついた傑作だったと思う。

 うまく説明できるかどうかわからないが、とにかく、その魅力を語ってみようと思う。


 まず、『謎の彼女X』を中心に置く。

 その脇に『氷菓』を置いて、逆の位置に『這いよれ!ニャル子さん』を置いてみる。

 そうすると、なんとなく『謎の彼女X』の魅力が見えてくると思うのだ。


 『氷菓』は、非常にオーソドックスで、よく出来た作品だと思う。

 しかし、逆に言えば、あまりに正統派すぎたようにも感じた。

 つまり、逆の言い方をすると、突飛な設定や、見る者を引き付けるマニアックさが薄かったと思うのだ(あのエンディングを除いては)。


 一方、『這いよれ!ニャル子さん』は、ネタが満載で、演出も突飛だから、見る者を引き付ける。

 だけど、逆にストーリーとしてのおもしらさや、キャラクターの深み、といった点では、弱かったように思う。


 つまり、正統派すぎても、突飛すぎても、なかなか魅力的な作品にならない、ということだ。

 これが、今のアニメの難しいところであり、また、おもしろいところなのだ。

 だからこそ、その真ん中にある『謎の彼女X』の素晴らしさが際立ってくる。

 おそらく観る人の多くは、思わず引いてしまう突飛な設定。

 しかし、観続けていくと、それが本筋ではなく、しっかりとした恋愛ものであることに気が付く。

 こういうふうに、バランスが取れ、同時に、両方の要素を魅力的に見せる演出があってこそ、素晴らしい作品が生まれてくるのだ。


 最初は、主人公がヒロインに好意を寄せていたはずなのに、物語が進むにつれて、ヒロインが主人公のことを好きになっていく。

 その過程が非常に微笑ましい作品でした。


 蛇足ですが、やっぱり主題歌はCD発売して欲しかったなぁ、と思ったりもしました。


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Posted by kanehiro23 at 22:25